「悪人」読みました
面白かったです。
前にも書きましたが、人物描写に手抜きがないので
登場人物のそれぞれの喪失感が浮き出てきます。
全員、何かを失うことになります。
ただ、失った先に
少しだけ未来へ進む
かすかな勇気を宿して
物語は終わります。
結果として、誰も救われてはいない。
けれど、ほんの少しだけ
読み手は救われた気持ちになります。
殺人を犯した祐一は
「悪人」だったのか?
丁寧に誘導してありますが
結論は読み手に委ねてあります。
楽しいお話ではありませんが、
読ませる力は充分にあり
短い時間で読めてしまいます。
興味が湧いた方は
是非お読みください。
また、教室でお会いしましょう。